不動産投資初心者必読!不動産ポートフォリオの作成

どんな投資でも必ず存在するポートフォリオと言う考え方。

主に収益力の拡大とリスクを軽減させる為に存在する考え方ですが、不動産投資においてもポートフォリオの考え方は存在します。

規模を拡大させている投資家は、必ずと言って良い程、投資を始める段階でこのポートフォリオを上手に構成させてリスクヘッジをしながら事業を拡大させています。

今回は、そんな不動産ポートフォリオをテーマにその重要性や規模を拡大させていく為のポートフォリオの作り方について解説します。

特に不動産投資をまだスタートしていない初心者の人は、将来の成功の為、参考にしてください。

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不動産投資におけるポートフォリオって何?

投資におけるポートフォリオとは、「資産目録」、「資産一覧」、「資産構成」と言われるように所有しているすべての金融資産や現物資産の組み合わせを意味します。

不動産投資においては、所有物件の内訳を指します。

不動産投資におけるポートフォリオの考え方は、所有物件がどのような物件で構成されているのか、リスクとリターンの観点で客観的に評価し、投資に活かす為に存在します。

不動産投資におけるポートフォリオの考え方

不動産投資は、空室、経年劣化、災害、入居者トラブル等々、様々なリスクと向き合いながら進めていく必要がある投資です。

一般的に物件が、1戸もしくは1棟だけ、又は複数所有していたとしてもエリアがごく一部に限られているような状況は、不動産投資においてはリスクが高いと言われます。

一斉退去や物件に損傷が出るような災害が起こると、家賃収入が大幅に減る、一度に多額の修繕費がかかる等のリスクにつながるからです。

不動産投資は、投資とは言え、賃貸物件を商品とした賃貸経営であり、立派な事業である為、株式や外貨のような金融商品とは違い単純な資産価値の変動以外にもリスクがあります。

また、不動産投資は、大半が銀行融資を受けて物件を購入しますが、ポートフォリオを構築できない投資家は、継続的に融資を受けるのが難しくなる可能性があります。

継続して融資を受けられない場合、物件の購入が出来ない為、事業規模の拡大が出来ません。

よって、不動産投資でポートフォリオを考えることは、あらゆるリスクヘッジにつなげることに加えて、規模を拡大していく為にも重要なのです。

不動産投資でポートフォリオを意識するメリット

不動産投資では、ポートフォリオを意識して事業展開をすることが重要ですが、そこにどんなメリットがあるのか解説します。

分散投資でリスクを軽減できる

例えば、区分マンション1戸だけで投資をしていると、そこが空室になると家賃収入はゼロになってしまいます。

銀行融資で購入している場合には、家賃収入がゼロになるだけでなく、月々のローンの支払いを自分の財布から捻出しなければなりません。

もちろん、それでも資産形成が出来ている為、全く意味がないことは有りませんが、投資である以上、家賃からローン返済をした方が、資金効率は上がります。

所有する部屋を2戸、3戸、更には複数世帯のアパートを1棟、2棟と増やしていくことで、家賃総額に占める1戸当たりの家賃割合が少なくなり、空室リスクに強くなります。

分散投資で軽減出来るのは、空室リスクだけではありません。

違うエリアで物件を所有することで災害時に所有物件が全滅になるリスクやエリア毎の地価変動リスクなど、分散投資は、様々なリスクを軽減させることが出来ます。

次に購入するべき物件が明確になりやすい

不動産投資は、物件の購入が投資の行方を左右します。

ポートフォリオについて意識することで、既存物件の収益性や資産価値、それぞれの物件が持つリスク等を考慮して次にどのような物件を購入すれば良いのかが明確になります。

購入するべき物件が明確になることで、不動産業者にも具体的な物件のイメージを伝えることが出来る為、物件を優先的に紹介してもらえる可能性が高くなります。

不動産業者からしても具体的な物件のイメージが分かれば、紹介したときに即決してもらえる可能性が高くなる為、優先的に物件を紹介したいと思います。

自分のポートフォリオに必要な物件の要素を常に把握でき、且つ業者から優先的に物件紹介を受けることが出来るのは、不動産投資にとってかなりの強みになります。

銀行融資を継続して受けることが出来て、規模を拡大しやすい

不動産投資家としての手腕が問われる要素の一つ、「銀行融資をたくさん引く」為には、不動産ポートフォリオを上手に構成することが大切です。

例えば、年収が高いからと言って、はじめの1棟目で融資上限の「目一杯」を借りてしまうと、返済実績を作る必要性から次の1棟までかなり時間がかかる場合があります。

特に、初心者のはじめの1棟は、不動産業者の営業マンから高額の1棟物を進められやすいので注意しましょう。

銀行は、投資家の返済実績を重要視する為、はじめに高額融資を受けるのは、返済リスクも高くあまりおすすめ出来ません。

はじめのうちは、借りられる上限に余裕を持たせた融資額を受け、規模を少しずつ拡大しながら返済実績も同時に積んでいけるようなポートフォリオを作るのが理想です。

ポートフォリオの構成における物件の要素って?

不動産のポートフォリオを構成する際、考えるべき物件の要素は、物件の種類、エリア、築年数の3つです。

ポートフォリオを構成する際の基本は分散投資なので、上記の要素の中でもタイプが違う物件を選ぶのが一般的な考え方です。

これから順番に具体例を出して解説します。

物件の種類

まず、物件の種類とは、区分マンション、1棟アパート、商業用ビル、太陽光発電など、投資用として購入される不動産の種類を言います。

分散投資の考え方としては、部屋の戸数や収益性の高さ(利回り)、リスクの大きさ、事業の安定性などを考慮して違うタイプを選ぶのが基本です。

例えば、

「規模が小さく投資リスクは低いが、収益性が低い区分マンションと規模が大きく投資リスクは高いが収益性が高い1棟アパートを組み合わせる」、

「比較的事業が安定しているアパートやマンションなどの住居用物件と収益性は高いが住居用よりも事業の安定性が低い商業用ビルを組み合わせる」

等々をイメージすると分かり易いです。

物件のエリア

自分が得意とするエリアがあればそのエリアに集中して投資した方が良いと言う考え方もありますが、基本的には、エリアにおいても分散投資をした方が良いとされています。

エリア分散の目的は、災害時における被災リスクや大手企業の工場や倉庫、大学など同じ施設からの入居者に依存するリスクを回避する等の考え方があります。

また、都市部と地方のように空室リスクと収益性のバランスが逆になるような物件でリスクとリターンのバランスを調整すると言う考え方もあります。

物件の築年数

築年数の違う物件に投資することは、修繕時期を分散させるなど、主に修繕リスクへの対策に有効です。

同じエリアであれば、築古物件は、価格が安く、高利回りなので魅力的に見えますが、築古でポートフォリオを固めると修繕時期が重なるリスクが高くなります。

修繕費は、キャッシュフローをかなり圧迫するので、投資を始めたばかりの時期に重なると資金ショートになる場合もあります。

また、入居付けにおいても築浅物件の方が有利になる為、築浅と築古をうまく組み合わせてリスクとリターンのバランスを調整することが求められます。

ポートフォリオの構築は、投資をスタートする前に考える

とりあえず投資を始めてみてからポートフォリオを考えると言う投資家もいますが、ポートフォリオの構築は、はじめの1棟目が非常に大切です。

もちろん、不動産は同じ物件が絶対に存在しないので、自分なりのポートフォリオを想定していてもその通りに物件を買い進めていけるかは分かりません。

しかし、投資家としてリスクヘッジをしながら、同時に規模も拡大していきたいのであれば事前にポートフォリオの想定しておくことでかなり有利になります。

よって、現状の収入や自己資金に合わせて1棟目を購入する前に自分なりに考える理想のポートフォリオをイメージしておきましょう。

不動産投資におけるポートフォリオの作り方

1棟目に購入する物件の考え方は、人によって様々ですが、規模の拡大を前提として考えると2棟目を早い時期に検討出来る1棟目が理想です。

2棟目を検討する時期についても人によりますが、基本的には1棟目の経営が軌道に乗り、安定した時期に買い増しをするのが良いとされています。

よって、1棟目は、早めに軌道に乗せることできる初心者向けの物件がおすすめです。

具体的には、比較的規模が小さく稼働率が高い運営しやすい物件です。

すでに入居者がいる中古の戸建てや区分マンション、世帯数が2戸から6戸程度で満室に近いアパート等が、該当しやすいでしょう。

逆におすすめ出来ないのが、利回りは高いけど稼働率が低い中古のアパートや1棟マンション、商業ビルなどです。

そういったリスクの高い物件を狙って安く購入し再生させて運営するベテラン投資家もいますが、初心者にはハードルが高い為おすすめ出来ません。

次に2棟目は、1棟目の物件が持つ弱みやリスクを補填出来る物件がおすすめです。

例えば、

「1棟目の物件が築古の場合は、修繕リスクに備えて、2棟目は新築、築浅物件を購入する」

「1棟目の物件が、区分マンションの場合は、空室リスクに備えて戸数を増やすために複数世帯のアパートを購入する」

「1棟目が地方物件の場合は、人口減少のリスクに備えて都市部の物件を2棟目で購入する」

等々、ケースバイケースで様々なパターンがあります。

更に3棟目、それ以上と増やしていく際には、すでに所有している物件の収益性やリスクなどを考えながらリスクを少なく、且つ収益を多く出来る物件を買い増していきます。

もちろん、購入には銀行融資を受ける必要があるので、自分の収入や自己資金を考えて無理のない資金計画を立てることが重要です。

どこまで物件を増やすかは、投資家の考え方次第ですが、規模を拡大すること前提で考えている場合は、まず3棟を目標とするのがおすすめです。

3棟であれば、銀行融資を含む資金計画が立てやすく、ポートフォリオも組みやすいからです。

部屋の数が10戸以上になれば、税務上の事業規模とみなされますので、節税効果が高くなる為、更に投資としてのメリットも大きくなります。

不動産投資でまず始めるべき投資は?

今回は、不動産投資におけるポートフォリオをテーマに解説しましたが、イメージは出来たでしょうか?

ポートフォリオを考える際に初心者が一番悩むのが、はじめの1棟目です。

あくまで正解はありませんが、明確な根拠がない場合は、はじめ小さくスタートし、実績を積みながら徐々に規模を拡大するのが、リスクを抑えて成功する為の近道です。

小さく始めることで失敗しても出口が取り易く、再チャレンジもし易いので、1棟目に足踏みしてスタート出来ない人は、区分マンションや戸建てなど低価格帯から小さくスタートしてみましょう。

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