不動産買取サポートシステム
競売申立の取下資金、事業資金の準備、新居への買い替え、有料老人ホームへの入居、兄弟間の関係が悪化したのに共有名義の不動産がある等の理由で自宅の売却を検討する際に、一番最初に考えなければいけないのは「いつまでに資金が必要か?」という売却期限です。
あと1ヶ月で競売で強制的に売却されてしまう… 経営する会社で今月中にまとまった資金が必要になった… 新しい家へ引越までに売却しなければならない… 空室待ちしていた有料老人ホームに急遽空きがでた… 自分は売却したいけど兄弟の同意が得られない… etc…
このようなケースに有効な売却手段として不動産買取サポートシステムをご紹介します。
仲介と不動産買取の違い
不動産の売却方法は大きく分けて「仲介」と「買取」がありますが、売却に要せる期間や期待価格、それに伴う諸条件等の優先順位によってどちらが適しているかを判断する必要があります。
仲介とは
一般的なのは「仲介」という売却方法で、不動産の現地査定を行ってから買い手を見つけてもらうための媒介契約を結び、チラシやインターネットによる広告活動やオープンルーム等を開催して幅広くエンドユーザーから購入者を探していく方法です。
内覧希望者がみつかったら、内覧の日程を調整して立ち会い室内の状況を確認してもらいます。
数組にご覧いただいた結果、購入を希望される方と売買契約を締結して引き渡しの準備を整えますが、購入者の多くは住宅ローンの利用を条件とした契約となりますので、ローンが否認された場合は白紙解約となってしまい、また最初から購入希望者を探すこととなります。
また、無事に住宅ローンが承認されて引き渡しが完了しても、2~3か月後までに故障などがあった場合には保障しなければなりません。
不動産買取とは
一方で「買取」とは不動産会社が直接買い受ける売却方法で、仲介同様に現地査定を行ったら数日以内に買取価格の提示があり、合意すれば約1ヶ月以内には現金化することができます。
エンドユーザーと違い、住宅ローンによる白紙解除や引き渡し後の故障による保障もないため短期間で確実に不動産を売却することができます。この売却方法を不動産買取といいます。
不動産買取が適するケース
では、どのようなケースが不動産買取に適しているかを分かりやすくご説明します。
急いで現金化しなければいけない
- 空室待ちをしていた有料老人ホームに空きが出てすぐに入居一時金を支払わなければいけない
- 競売を取り下げてもらうために急いで購入者を見つけなければいけない
- 経営する会社の支払いが迫っている
このような場合は売却するまでにリミットがあります。
また、遠隔地に住んでいるため何度も内見の立ち合いができなかったり、生活している状況をみられるのに抵抗があるのでプライベートを守りながら、急いで売却して現金化する必要があるときは不動産買取が適しています。
建物の築年数が古い
25年を超えてくると建物全体の経年劣化から雨漏りや腐食、水回りの故障等のトラブルが増えてきます。また、新築物件と見比べた時に古さを感じてしまい、リフォームしないと売却が難しい物件も少なくありません。
引き渡し後の保障リスクなく、かつリフォーム費用分を価格から割り引いて現状のままノークレーム・ノーリターンで売却したいときは不動産買取が適しています。
敷地面積が大きい、不整形地
売却する敷地面積が大きいと購入できるエンドユーザーが少ないため適正な規模に分割しないとなりませんが、この場合には宅地建物取引業の免許が必要となります。
また、前面道路が狭かったり建築基準法の道路でない物件や旗形状の敷地で間口が道路に2ⅿ接していない物件は、住宅ローンの融資対象外となってしまいます。
これらの理由から購入できる方が大幅に制限されてしまうため広大地や既存不適格の不動産を売却したいときは不動産買取が適しています。
利害関係人とトラブルを抱えている
借地権の地代や更新料、名義変更料などで地主と借地人の間でトラブルを抱えていたり、一部を賃貸していて賃借人との間でトラブルを抱えていて話し合いがうまく行かず交渉が座礁に乗り上げてしまうことが多々あります。
専門家が介入しないと解決しないようなトラブルを抱えたままで不動産を売却したいときは不動産買取が適しています。
仲介手数料を払いたくない
仲介の場合、成約した時に仲介手数料として「成約価格×3%+6万円×消費税」が必要になります。
例えば3,000万円で成約しても仲介手数料で約105万円支払わなければならないので手取額は2,895万円に減ってしまいます。
直接取引で手取額を減らさないように仲介手数料が掛からない方法で不動産を売却したいときは不動産買取が適しています。
1年以上成約に至らない
仲介で依頼して売却活動しているけど1年経っても売れない理由として、販売価格が市場と見合っていないことや、立地エリアでの需要が見込めないことなどがあります。
販売価格であれば下げることで成約の可能性はありますが、立地エリアで需要が見込めない不動産を売却したいときは不動産買取が適しています。
不動産買取のメリット・デメリット
それでは「仲介」と「買取」のメリット・デメリットを分かりやすく比較表にしてご説明します。
不動産買取サポート | 比 較 | 売却仲介サポート |
---|---|---|
不要 (0円) | 仲介手数料 | 必要 (成約価格×3%+6万円×消費税) |
1週間~1ヶ月程度 | 成約までの見込期間 | 3か月~6ヶ月程度 |
不要 現状販売(ノークレーム・ノーリターン) | 瑕疵担保責任 | 必要 物件引渡し後2か月~3か月間 |
市場相場の70%~90%程度の価格 | 成約の見込価格 | 市場相場に準ずる価格 |
不要 | ローン特約 | 必要 |
不要 | 利害関係人の調整 | 必要 |