終身雇用が難しくなってきた現代において、会社員でありながらも他に副業をする人が増えてきました。コロナウイルスの影響により、ますます雇用が厳しくなる企業が増えてくる今後を考えると、副業を奨励する会社も今後は増えてくるでしょう。
そんな副業が当たり前になるこれからの社会で会社員にお薦めしたいのが不動産投資です。
不動産投資は数年前から会社員にも人気の投資であり、勤めながらでも出来る副業として始める人が増えています。
副業とは言え、アルバイトのような労力と時間が取られる仕事でもなければ、株式投資や外貨投資のようにいきなり価値が暴落するような投資でもありません。
今回は、副業としての不動産投資をテーマに不動産投資がどんな投資であるのか、メリットとデメリットも合わせて解説します。
初心者でも分かり易い内容ですので、少しでも興味がある人は、知識を深める為にも是非読んでみて下さい。
不動産投資ってどんな投資?
不動産投資とは、その名の通り不動産を活用した投資であり、所有する不動産を自分以外の誰かに貸し出す(賃貸する)ことで家賃収入を得る投資です。
不動産投資は投資と言われますが、所有する不動産を商品として誰かに賃貸して報酬を得る賃貸経営であり、立派な経営です。
要は、不動産投資を始めると言うことは賃貸事業に参入することであり、賃貸経営のオーナーとなる投資家は立派な経営者と言うことです。
実は、投資家自身がこの経営者であると言う自覚を持つと言うことが不動産投資を成功させるための非常に大切なポイントになります。
不動産投資ってどんな種類がある?
不動産投資はいくつか種類がありますが、有名なのはマンション投資とアパート投資です。よく比較対象になる二つですが、不動産投資としては王道の2大投資です。
投資の方法は双方同じであり、所有するマンションやアパートの部屋を誰かに貸し出して家賃収入を得る賃貸経営です。
アパート投資は1棟アパートを経営することがほとんどですが、マンション投資は1室ごとに経営する区分マンション投資の場合が多いです。
マンションをまるまる1棟購入して経営する投資家もいますが、かなり高額となる為に割合としては少数派になります。
マンション投資とアパート投資はメリットや強みが双方違いますのでベテラン投資家であれば、どちらにも投資している人も多いです。
その他の不動産投資は、駐車場投資、ホテル投資、太陽光投資などがあります。
不動産を活用して収益を生む事業であれば、基本的には不動産投資に該当します。
副業で不動産投資をするメリット、デメリットって何?
ここでは、副業として不動産投資を選ぶメリット、デメリットについて解説します。
ご紹介したように不動産投資は様々な種類がありますので、今回は最も一般的なマンション投資やアパート投資のような賃貸経営のメリット、デメリットをご紹介します。
副業で不動産投資をする「メリット」
まず、副業で不動産投資をするメリットについてご紹介します。すでに理解していると言う人もいるかも知れませんが、是非改めて確認してみて下さい。
安定した不労所得で副業としての相性が良い
副業である以上、時間と労力が取られて本業に支障が出るようでは本末転倒です。
不動産投資は入居者の確保さえしっかり出来ていれば、毎月安定した家賃収入が手元に入ってきます。
物件を貸し出すことで自分は働かずに家賃収入が入ってくる訳ですので、投資家はほぼ何もする必要がありません。
物件の管理業務が、賃貸経営の主な業務ですが、そこも専門の管理会社に委託することが出来ます。
よって、投資家がすることは、家賃がしっかり入ってきているかと言う確認と収入が複数になる為、毎年しっかりと確定申告をすることのほぼ二つです。
もちろん管理業務を自分で行うと大変ですが、副業で不動産投資をしている投資家で自主管理をしている投資家はかなり少数派です。
自主管理にしてしまうと逆に副業として不動産投資を選ぶメリットが少なくなりますので、管理は委託する方がおすすめです。
銀行融資を活用したレバレッジ効果で資金効率アップ!
不動産投資は物件を購入するところから投資がスタートします。
この物件購入において現金で購入する投資家はほとんどおらず、基本的には銀行からの融資で購入します。
銀行融資を活用することで手持ち資金以上の規模で投資が出来ますので、レバレッジ効果があり資金効率がアップします。
例えば、株式投資であれば手持ち資金の範囲でしか投資が出来ない為、資金力が無いと高い収益を出すことは難しいです。
しかし、不動産投資であれば、資金力が弱くても銀行融資を使って大きな投資が出来ますので、資金が少ない人にもお薦めの投資です。
これは他の投資にはない大きなメリットです。
融資の返済を家賃収入で賄える
例えば住宅を購入する際の住宅ローンは、当たり前ですが自分の財布から返済をしていく必要があります。
しかし不動産投資の場合、しっかりと入居者を確保していれば、ローンの返済は家賃収入で賄うことが出来ます。
よって、不動産投資は同じ不動産と言う資産を形成する手段でも、自分の財布からではなく銀行からの融資と家賃収入と言う二つの他人資本により資産形成を進めていくことが出来ます。
これは、資産形成をする上でとても効率がよく、はじめの資金が少なくても大きな資産を築いていく為にとても有効な手段です。
資産価値が下がりにくい
株式や外貨のような金融資産は、価値が安定せず何か経済に大きな影響を与える事件が発生すると、大暴落してしまうリスクがあります。
しかし、現物資産である不動産は実在する資産である為、価値の上限こそありますが変動が少なく、株式のように急に価値がゼロになるようなリスクは基本的にありません。
これは、不動産の大きな強みであり、同時に担保としての評価が高く、銀行からの融資を受けられる最大の理由にもなっています。
副業で不動産投資をする「デメリット」
ここでは、副業で不動産投資をするデメリットについて解説します。投資である以上、事前にデメリットを理解するのも大切です。
デメリットを知ることは、自分がこの投資に向いているのか判断する材料にもなりますので、是非参考にしてください。
誰でも出来る投資ではない
不動産投資は、よほど資金を持っている人でない限りは、物件の購入に銀行融資を受ける必要がありますので、審査に落ちると物件が購入できず投資を始めることが出来ません。
例えば、株式投資であれば、自分が持っている資金の範囲内であれば、少額でも投資を始めることが出来ます。
しかし、不動産投資は銀行融資の審査と言うハードルがまずありますので、そこに通過できないと投資を始めることすら出来ません。
逆に言うと、銀行もリスクを考慮して融資の審査をしますので、審査に通過すると言うことは、銀行からリスクが少ないと認められたことになります。
不動産投資向けの融資は、事業用融資となり住宅ローンより厳しい為、審査を通すことは簡単ではありません。
銀行融資を受けられるかどうかと言う点は、不動産投資の難しいポイントの一つです。
入退去が多いと経営が安定しない
家賃収入は入居者から支払われる為、同じ入居者がずっと住み続けてくれれば、ずっと同じ家賃収入が入ってくるので経営は安定します。
しかし、一度に複数の退去者が出る場合や、短期的に入居と退去が何度も発生するとなかなか経営が安定しません。
退去が出ると、当然次の入居者を募集する必要がありますので労力もコストもかかります。
入居者の入れ替わりは賃貸経営をする以上、必ず発生する問題ですが、同時に最も経営者としての手腕が問われる部分です。
不動産投資を始める際は、事前に退去が発生したときにどのように動くと良いのか、自分の中でシミュレーションしておくと良いでしょう。
不動産投資に向いている方
メリット、デメリットについて解説した内容を見て、不動産投資を是非はじめてみたいと思った人は、不動産投資に向いている可能性が高いです。
特にデメリットまで見て始めたいと思った人は、是非検討してみて下さい。
不動産投資に向く人の特徴は、細かい点を見ると様々ありますが、すべてに当てはまる要素を一言で言うと「経営者として投資に向き合えるか」と言う点がポイントになります。
不動産投資は投資と言われますが、賃貸物件を商品とした賃貸経営であり投資家は立派な経営者です。
メリットのところで不労所得を挙げましたが、仮に管理を委託するにしても経営に関わる意思決定や選択は経営者である投資家がすることになります。
この意思決定や選択が自分では出来ないと言う人は、不動産投資はおすすめ出来ません。
これから不動産投資を始める人は、まずこの経営者意識が投資を成功させる上で重要であると言う点は、必ず頭に置いておきましょう。
必ず事前に知っておくべき!不動産投資の注意点
ここまでの解説で不動産投資に対する大体のイメージは出来てきたのではないでしょうか?
ここでは、不動産投資を実際に始める際に物件選びの段階から注意するべきことについて解説します。
不動産投資において最も大切なことは物件選びです。
物件選びを間違えるとはじめの段階からかなり苦労することになりますので、これから解説する内容を参考に是非物件選びに活かして欲しいと思います。
利回り表示だけで物件を選んではいけない!
利回りとは、物件の収益性の高さを表す指標であり、物件選びにおいてとても大切な要素です。
もちろん利回りが高い物件の方が良いですが、利回りの数字だけで物件を選ぶのはとても危険です。
それは不動産会社が紹介する物件やポータルサイトに掲載されている物件に表示されている利回りは、ほぼすべて満室を想定した利回りであるからです。
利回りを信じて購入しても空室が多く、後からなかなか入居付けが出来ないと言う事態になると経営が成り立ちません。
もちろん利回りは重要な要素ですが、物件を見るときは現在の空室率や家賃設定など現況をよく確認した上で判断するようにしましょう。
節税目的の不動産投資は危険!
不動産投資は、富裕層の節税対策で行われるイメージが強く、会社員でも節税目的で不動産投資を検討する人が多くいますが、ここにも注意点があります。
実は、不動産投資をしたからと言って必ず節税になる訳ではありません。
真っ当に申告して結果的に節税になる場合は良いですが、無理やり節税をしようとすると脱税につながる場合もありリスクが高いです。
どうしても不動産投資で節税したい人は事前に税理士に相談することはもちろん、自分でも十分に勉強、調査した上で物件選びをすることをお薦めします。
急な修繕費の発生には要注意!
中古物件でも特に築10年以上の築古物件からスタートしたい人は、この修繕費に十分注意してください。
最悪の場合、物件を購入してすぐに多額の修繕費が発生してしまうこともあります。
せっかく資金計画を立てたのに、急に多額の修繕費で資金をショートさせてしまうのは非常に勿体ないです。
初心者がかなり陥りやすいミスですので、必ず物件を購入前に物件の状態や修繕状況を確認するようにしましょう。
仮に自分では判断できないと言う場合には、不動産のインスペクションを行う専門家に依頼すると良いでしょう。
不動産投資に将来性はある?
今回は、副業としての不動産投資について解説しましたが、如何でしたでしょうか?
メリット、デメリットから投資を始める際の注意点など、細かくご紹介したので、不動産投資を検討している人は、失敗しない為に必ず参考にして下さい。
不動産投資は参入する投資家が増え、これから始めるのは厳しいと言う声もありますが、賃貸経営と言う事業である以上、すべてはやり方次第です。
不動産投資に失敗したと言う人は、少ない情報のまま業者に勧められた物件を購入してしまい経営がうまくいかなかったと言う場合がほとんどです。
経営者になる以上、自分でしっかりと情報を集めた上で、意思決定を自分自身で行うことが出来なければ成功するのは難しいです。
妥協せずにしっかり情報収集して投資を開始すれば、不動産投資は本来は非常に安定した事業であり副業に適したとても良い投資です。
今回の内容を参考に、成功する為の情報収集からまずは、スタートして欲しいと思います。